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zoom RSS 原油高 その3 

<<   作成日時 : 2005/10/01 10:19   >>

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輸入している原油の値段が上がったとき、企業や社会は、何をすべきでしょうか。

価格の問題から考えます。いま、一つの商品があって、値段は10万円であるとします。コストは原油が5万円、残り半分5万円が賃金であるとします。


二通りのやり方があります。一つは価格の上昇を最小限に押さえ込んでしまうことです。もう一つは、価格を上がるに任せ、生産や雇用の量を維持することです。


まず、押さえ込み方式から。

今、原油が7万円に上がったとします。コストをそのまま商品の価格に反映させれば12万円への値上げです。これはやむを得ないとすると、問題は賃金をどうするかです。何もしなければ、賃金の実質価値は下がります。同じ賃金であれば、この商品をこれまでと同じだけ買えなくなります。賃金5万円を新しい商品の価格12万円をで割ると0.41程度です。元の価格であれば5万円÷10万円で0.5でした。買える量は減っています。買えないということは売れないということです。買う人がいなければ売れませんから。生産は減らざるを得ません。雇用も減るでしょう。

「物価の上昇を押さえ込んで、生産や雇用の減少を我慢する。」これが押さえ込み方式です。

生産や雇用の減少は困るというのであれば、価格を上げるという方策があります。価格上昇容認方式です。

これは、原油の値上がりと同じように賃金も上げるというものです。

原油の値上がりのコストを反映するだけで、商品の価格は2割上がっていますから、賃金も2割上げることにします。すると、賃金は6万円です。これでまで通りの量を買うことができます。しかし、コストが原油7万円+賃金6万円=13万円に増えますから、価格を上げないと損失が発生します。13万円に値上げすると、再び、賃金を上げなくては、元の量を買えません。すると賃金を上げることになり・・・。これを続けて賃金が7万円になったところで、商品は14万円、賃金は7万円で元通りになります。ただし、商品の価格は原油価格の上昇分2万円だけではなく賃金の上昇分2万円も含め、4万円上がります。

「原油の価格が上がったのと同じ比率で、物価も賃金も上がるのをあきらめる。」、これが容認方式です。

第一次石油危機では、容認方式がとられ「狂乱物価」と屋ばれた激しいインフレが起こりました。これに懲りて、第二次石油危機では押さえ込み方式がとられました。実際には、両方式の中間にならざるを得ないのですが、傾向としてそうだったということです。

さて、今回の原油価格の上昇を見ると、「「原油高 その1」で書いたように、8月の段階で原油価格は40%ほど、輸入物価は13%ほど上がっています。これに対して、企業物価の総合指数は、1.7%しか上がっていません。どちらかというと、これまでの所は、結果的に「押さえ込み方式」がとられていると言っていいでしょう。

しかし、「もし、原油価格、輸入物価の上昇が続いたとき」企業は徐々に価格の引き上げを進めることになるでしょう。

一方、「「8月の貿易収支大幅悪化」でデータを示したように、貿易バランスは悪化しています。5兆円バランスが悪化すれば、その直接効果だけでGDP成長率は1ポイント下がります。、「「原油高 その2」で書いた実質GDPが同じでも購買力が減る効果と合わせると、かなりの打撃になる恐れがあります。

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