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<<   作成日時 : 2010/09/08 06:27   >>

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「日本で広く行われてきた新卒一括採用という労働者の採用方式には、それと裏腹の関係で、一度大学を卒業した者は、翌年度の卒業予定者を対象とした採用の枠組みに応募することができないという慣行が付随している。平成18年版の国民生活白書によれば、若年既卒者を新卒者と同じ枠で採用対象とした企業は調査対象企業の22.4%に留まっており、採用対象としなかったとする企業が44.0%、中途採用枠では対象としたとする企業が29.1%であった。…

…大学を卒業して直ちに正社員に採用されなければ、その後に正社員となる可能性は非常に狭いものとなるが、このことと、正社員ではない非正規雇用の職においては、多くの場合、自らの労働の価値と生活水準を高めていく可能性が狭く閉ざされたものであることとが相俟って、卒業時に正社員に就職できなかった若者の問題を深刻なものにしている。新卒一括採用という採用方式は、…個人のライフコースの特定の時期にリスクを集中させるとともに、景気の変動を通じて、世代間でも特定の世代にリスクを集中させる…」という日本学術会議の意見に対して、労務屋さんが
「景気変動による影響が大きいことを考えれば、好況期に就職活動のできる機会を確保することが重要であり、それには一定の既卒者にも新卒枠での募集を開放することが効果的だ、という考え方自体は理屈が通ったものといえましょう。もっとも、現状でも好況期には新卒採用と同様のキャリア形成を前提とした第二新卒のマーケットが拡大するわけなので、一応それに近い状況にあるとも言えます。ただ、大企業であるとか、ホワイトカラー職種であるとかいった人気のある募集は少なくなっているかもしれません。」とコメントされています。(http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20100907

厚生労働省に労働経済動向調査という統計があります。

この統計で20年から「新規学卒者採用枠」と「中途採用者採用枠」に「既卒者が応募可能だった」かどうかを調べています。
20年
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/0808/index.html
21年
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/0909/index.html
22年
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/1008/index.html

新規学卒者採用枠に「応募可能だった」のは、20年は33%、21年は27%、22年は25%で、2年間で8ポイントの低下です。ここだけ見ると企業の姿勢が後退したかに見えるのですが、「応募不可だった」は20年は21%、21年は23%、22年は22%でほとんど変化がありません。

なぜこんなことが起こっているかというと、理由は単純で「正社員の募集がなかった」が20年は19%、21年は24%、22年は27%と2年間でやはり8ポイント上昇しているからです。

中途採用枠についても同じような結果です。

「応募可能だった」のは、20年は52%、21年は39%、22年は33%で、19ポイントの低下です。「応募不可だった」は20年は10%、22年は8%でほとんど変化がありません。そして、「正社員の募集がなかった」が20年は19%、21年は26%、22年は32%と2年間で13ポイント上昇しています。

要するに、正社員の採用が増えれば既卒者が応募できる枠が増えるし、減れば減るという単純な構造があるのです。

付け加えると、「新規学卒者枠に応募可能だった」うち、実際に「採用に至った」割合も20年の66%から65%、60%と下がり続けています。「中途採用枠」であれば81%から78%、75%と低下です。ただ、ここは読み方に注意が必要で、「採用に至らなかった」には応募者がいたが採用しなかったと応募者がいなかった場合の両方があり得ます。

さて、今後も正社員を目指す既卒者にアドバイスをいくつか。
まず、新卒枠よりも中途採用枠の方が幅が広いということです。あくまで新卒という扱いを求めるのか、中途採用でもいいのか考えてみた方がいいでしょう。

次に、企業規模ですが、22年の場合、「新卒枠で応募可能」×「採用に至った」を計算してみると一番高いのは100から299人企業で18.3%、次いで300人から999人企業で、16.5%です。30から99人企業は11.6%で最も低いのですが、これは応募者がいなかったからかもしれません。また不況でどうしても欲しい人以外は取る余裕がないのかもしれません。中堅企業のほうが可能性は高いようです。

産業別に見ると、高いのは「医療・福祉」で26.4%、次が「宿泊業、飲食サービス業」の21.4%、三番目が「情報通信業」で、20.2%です。

仕事には適性、好みもあります。しかし、普通は実際の仕事に就いたことのないまま判断している場合がほとんどでしょう。資格が必要な場合もあります。正規労働者として採用してくれそうな産業、企業での就職に有効な資格を取るという選択肢もあります。

とりあえず正社員になるのが目標であれば、こういったデータに基づいて戦略を練ってみてはどうでしょうか?

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