労働、社会問題

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zoom RSS D国の怒り、G国の不満

<<   作成日時 : 2015/07/20 16:15   >>

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経済学の理論を学ぶと、世界の認識が変わる。普通の日常生活の感覚からとらえた世界と経済理論に基づいて認識した世界は異なることがある。仏教を学んでも同じである。変えることのできない現実を変えようとすることほどむなしいことはない。変えることのできない現実があるということ理解すると、現実が同じであってもその認識が変わって主観的な幸福度が変わるということは大いにあり得るし、幸福になれるように現実を変える方法が見つかるかもしれない。

今、ある大陸の西側で主観的には非常に不幸な人々がいるらしい。D国は、G国の奴らはなんで働きもせずに、あんなに浪費ばかりして、借金だらけになり、揚句に借金を踏み倒そうとするのか、一生懸命に働き、貯金して、その金を貸したわれわれは馬鹿を見るじゃないか、お前ら俺たちを見習ってもっと働いて、貯金しろよ、金返せと怒り心頭であるらしい。

一方の、G国では、共通通貨のEのレートが我々には高すぎる、だから赤字になるんだ、G国の奴らはEのレートが自分たちの実力より低いのを利用して大儲けをしてるじゃないか、しかも金を使わない、ドケチだ、借りたものを返しててやったってどのみち使わないんだろう、使わない金なら、おれたちに貸してくれてもいいじゃないか、お前たちの言う通り緊縮財政をやったおかげで、働く場がなくなってしまったじゃないか、どうしてくれるんだと不平不満が満ち溢れているらしい。

ごく普通に考えると、誰かが誰かに物を売ったとき、必ず誰かが誰かから物を買っている。買うことと売ることは同じものではないが、別々のものでもないのである。これを仏教では不同不二という。

さて、こうなると世界全体を考えれば、

売った額(稼いだ額)=買った額(使った額)

という関係が成立していて、これはどうしても変えられない。個人ごとに考えれば、
売った額>買った額
というものはあり得る。売買の差額は貯金する、つまり誰かに貸すことになる。銀行に貯金するということは銀行に金を貸すことなのだから。そして、商業銀行は借りた金を誰かに貸している。銀行を通じて貸し借りが行われているのだ。経済学ではこれを銀行の金融仲介機能という。
逆に、
売った額<買った額
というものもあり得る。売買の差額は誰かから借りてくることになる。

しかし、世界全体では売った額(稼いだ額)=買った額(使った額)である以上、残念なことにすべての個人が黒字になることはあり得ないし、幸いなことに、すべての個人が赤字になることもあり得ない。黒字の主体があれば必ず赤字の主体がある。これは国についても同じである。黒字があるところ赤字も必ずある。赤字なくして黒字なし。

一生懸命働いて、貯金することが正しい生き方だとすると(あるいはそのように生きることができることが安心をもたらすとすれば)、D国が一生懸命働いて、売る額より買う額を少なくし、貯金するするためには、D国がそのように行動するだけではだめで、G国のように、買う額が売る額より少なく、金を借りる国が必要なのだ。この現実を直視することができれば、D国も、G国の不満を理解でき、怒りは収まるのではないか。

もし、それが馬鹿らしいと思うなら、D国は、G国に生き方を変えろと要求するだけではなく、自分の生き方を変えなければならない。G国が生き方を変えるためには、D国が生き方を変えることが必要なのだから。これが一つの均衡になる。

しかし、自分の生き方を変えることは難しい。まして、これまでその生き方で成功してきたG国にとってはなおさらそうだろう。ストイックな生き方を変えることができないなら、D国には一生懸命働いて、売る額を買う額よりも多くし、貯金をすることそのものに意義を見出し、結果である貯金への執着を捨てるという方法もある。物欲、煩悩を捨てるのである。具体的には、貯めることのできた貯金をG国に与えるのだ。一種の施餓鬼である。G国はお返しに笑顔を与えればいい。これはお金がなくてもできる布施だ。これを仏教では和顔施という。お金と笑顔の交換、実に麗しい。これも一つの均衡には違いない。

これ以外の均衡は考えにくい。すべての国がD国のように黒字国になることはあり得ないのだ。D国の皆さんがそれを求めても決して得ることはできない。このような均衡はあり得ない。求めるものを得られない苦痛、これを仏教では求不得苦という。四苦八苦の一つである。

私としては、後者の均衡はは非現実的であるように思われる。煩悩はそう簡単には捨てられないから。D国の皆さんは、夏にG国にバカンスに行って、1年間に貯めた貯金を全部使ってしまうことをお勧めしたい。冬に避寒に行くのでもいい。G国からワインを買うのでもいいが、D国もワインの産地であるし。

共通通貨の制度が混乱するのはJ国には迷惑なのだ。

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