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zoom RSS 毎月勤労統計でみる労働経済の動き(2016年12月確報)

<<   作成日時 : 2017/02/22 09:44   >>

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毎月勤労統計でみる労働経済の動き(2016年11月確報)」に続いて12月分が発表されました。11月と同じ傾向が続いています。

常用雇用は合計では2%台前半の増加が続いています。このうち一般労働者(フルタイム労働者)は1.9%の増加です。パートタイム労働者は2.9%の増加で、2%台後半の増加という基調にあります。人数の上ではパートタイム労働者の増加率がフルタイム労働者の増加を上回っています。

常用雇用の増加率(%)
全体フルタイムパートタイム
15年6月2.11.14.4
7月2.00.94.7
8月2.00.94.7
9月2.01.33.9
10月2.21.34.5
11月1.61.14.5
12月2.32.44.4
16年1月2.11.43.6
2月1.91.92.3
3月2.11.92.8
4月2.01.53.3
5月2.01.53.1
6月2.01.62.8
7月2.01.92.4
8月2.22.12.6
9月2.21.73.3
10月2.21.82.8
11月2.22.02.8
12月2.21.92.9


総実労働時間は、全体では0.2%短縮です。フルタイムは0.2%増加していますが、パートタイム労働者は1.6%の短縮です。パートタイム労働者の大幅短縮は傾向的なもので、これに引きずられて全体も短縮基調になっています。

総実労働時間の増加率(%)
全体フルタイムパートタイム
15年6月△0.10.4△1.2
7月△0.30.4△1.1
8月0.30.7△0.2
9月△0.9△0.6△1.3
10月△2.7△2.6△1.4
11月0.00.6△1.5
12月△0.20.2△1.0
16年1月△0.9△0.4△0.3
2月0.40.6△0.5
3月0.71.2△0.2
4月△1.5△1.0△2.4
5月△0.8△0.2△2.1
6月△0.30.2△1.7
7月△2.5△2.5△2.4
8月△0.8△0.3△2.2
9月0.41.1△1.5
10月△0.9△0.5△2.3
11月△0.10.3△1.7
12月△0.20.2△1.6


近似計算で、労働投入の伸びを計算すると、全体では2.0%の増加でした。フルタイムは2.1%の堅調な増加でしたが、パートタイムでは1.3%しか増えませんでした。2月以降、人数とは異なり、労働投入ではフルタイム労働者分の方の伸び率が高く、フルタイム化が進んでいます。

総労働投入の増加率(%)
全体フルタイムパートタイム
15年6月2.01.53.2
7月1.71.33.6
8月2.31.64.5
9月1.10.72.6
10月△0.5△1.33.1
11月2.01.73.0
12月2.11.63.4
16年1月1.21.03.3
2月2.32.51.8
3月2.83.12.6
4月0.50.50.9
5月1.21.31.0
6月1.71.81.1
7月△0.5△0.60.0
8月1.41.80.4
9月2.62.81.8
10月1.31.30.5
11月2.12.31.1
12月2.02.11.3


現金給与総額は、全体では11月と同じ名目0.5%の増加です。消費者物価が12月は0.4%上昇だったので実質では0.1%の増加です。フルタイムは0.9%増え、パートタイムは0.0%の横ばいです。なお、1月のはCPIの帰属家賃を除く総合はまだ発表されていません。

名目賃金の増加率(%)>
全体フルタイムパートタイム
15年6月△2.5△2.2△0.5
7月0.9(0.5)1.3(1.0)0.7(0.4)
8月0.4(0.2)0.7(0.4)1.7(1.4)
9月0.4(0.3)0.6(0.5)0.4(0.3)
10月0.7(0.4)1.1(0.8)0.1(△0.2)
11月0.1(0.3)0.7(0.3)△1.1(△1.5)
12月0.0(△0.2)0.4(0.2)0.5(0.3)
16年1月0.0(0.0)0.5(0.5)△0.3(△0.3)
2月0.7(0.3)1.0(0.6)0.8(△0.4)
3月1.5(1.5)0.81.5
4月0.0(0.3)0.5△0.8
5月△0.1(0.4)0.20.0
6月1.4(1.9)1.80.2
7月1.2(1.6)1.6△0.8
8月0.1(0.6)0.5△1.7
9月0.0(0.5)0.5(1.0)△0.1(0.4)
10月0.1(△0.1)0.4△0.2
11月0.5(△0.1)0.7△0.2
12月0.5(0.1)0.90.0


雇用と賃金を掛け合わせて、近似計算で賃金収入の変化を見ると、全体では名目2.7%、実質2.3%の増加です。フルタイムは名目2.8%、パートタイムは2.9%の増加です。わずかな差なので何とも言えませんが、フルタイムの増加がパートタイムのものを下回っています。

賃金収入の増加率(%)
全体フルタイムパートタイム
15年6月△0.4(△0.9)△1.13.9
7月2.9(2.6)2.25.4
8月2.4(2.1)1.66.4
9月2.4(2.3)1.94.3
10月2.9(2.6)2.44.6
11月2.1(1.7)1.6(1.2)4.6(4.2)
12月2.3(2.1)1.8(1.6)4.9(4.7)
16年1月2.1(2.1)1.9(1.9)3.3(3.3)
2月2.6(2.2)2.9(2.5)3.1(2.7)
3月3.6(3.6)2.74.3
4月2.0(2.3)2.02.5
5月1.9(2.4)1.73.1
6月3.4(3.9)3.43.0
7月3.2(3.6)3.51.6
8月2.3(2.8)2.60.9
9月2.2(2.7)2.23.2
10月2.3(2.1)2.22.6
11月2.7(2.1)2.72.6
12月2.7(2.3)2.82.9


パートタイム労働者の所定内労働時間は1.6%短縮し、所定内給与は0.3%増加ですので、1時間当たりの所定内給与は名目1.3%の伸びとなっています。

現在、労働需要の増加に伴い、労働者数、労働投入ともに堅調に増加しています。労働共有に不安はありません。政府が税金を使って人手不足対策をする必要はありません。

以下は11月と全く同じです。

賃金が低いパートタイム労働市場では、比較的長時間働いていた労働者がフルタイム労働に移っていると思われます。これにより、フルタイム労働の賃金の上昇は抑制されています。企業はパートタイム労働者の不足を補うため、1時間当たり所定内給与を引き上げると同時に、これまでだと採用していなかった短時間しか働かないパートタイム労働者を採用されています。この結果、平均労働時間は短縮され、月で見た平均所定内給与は横ばいになっています。

雇用や賃金収入の堅調な増加が続き、雇用不安が払しょくされ、賃金収入の増加が勤労者世帯の消費の増加につながるかどうかが、内需中心の経済成長経路に乗れるかどうかのカギを握っています。政府は余計なことは考えないようにすべきです。

なお、鉱工業の稼働率が上昇して、11月、12月の指数は100〔2010年=100〕を超えました。省力化投資を含め設備投資も動き出すかもしれません。


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