2015年10月分の消費の謎

10月の商業動態統計確報http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syoudou/result/kakuho_1.htmlでは、小売業の売り上げは名目1.8%伸びている。しかし、10月分の家計調査http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/index.htmで、二人以上世帯の消費額が名目で2.1%実質で2.4%、このうち勤労者世帯に限ると名目で2%、実質で2.3%減った。同じ月の消費に関連する統計で逆の結果となっているので、違和感があるかもしれない。

ただ、この二つの統計には性格の差がある。商業動態統計は小売店の売り上げの総額、和である。一方、家計調査が調べているのは平均的な世帯の状況、平均値である。書く家計の消費額の和ではない。二つを条件をそろえて比べるためには、家計調査の世帯平均値に世帯数をかけ世帯の消費総額を求める必要がある。

10月の二人以上世帯の増加率を、労働力調査から求めると、0.3%である。これを調整すると、名目の増加率はマイナス1.8%になる。ギャップは小さくなるが、なくなりはしない。もう少し考える必要がある。

まず、小売業者、商店は個人にだけ商品やサービスを売るわけではない。また家計は小売業だけから財やサービスを買うわけではない。さらに、家計調査で月々公表し、よく知られているのは、一般世帯のうちの二人以上世帯の数字だけで、一般世帯であっても一人世帯は、月々の公表の対象とはなっていないし、施設等の世帯は、もともと調査の対象ではない。一人世帯は増加を続けている(当然その世帯に属する個人の数も増えている。)し、おそらく施設等の世帯も増加し、人員も増加している。なお、二人以上世帯の平均的な人員は減り続けている。

このあたりから考えていく必要がありそうである。

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