労働、社会問題

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zoom RSS 2018年6月短観

<<   作成日時 : 2018/07/05 09:08  

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日本銀行が全国企業短期経済観測調査の結果を発表した。いつも注目を集めるのは、業況判断のDIだ。しばしば、この業況感を「景気」判断と見る報道がある。しかし、これはどうだろうか?
短観の調査票では、「貴社の業況」判断を聞いており、答えとして「良い」、「さほど良くない」、「悪い」の三つの内から選ばせている。そして、記入の手引きでは「貴社の業況」を「貴社の収益を中心とした、業況についての全般的な判断」と説明している。日本経済の状況についての企業の判断を聞いているのではない。「良い」の割合から「悪い」を引いたものがDIだ。企業が調査票を理解して回答しているとすれば、この指標が表すものは景気ではなく、企業の利益だ。二つはイコールではない。
今回(2018年6月)の結果を見ると、全産業で「最近」の業況判断は3月調査に比べて1ポイント低下している。また「先行き」は「最近」より、1ポイント低下している。2018年度の「経常利益」の「計画」は5.1%の減少だ。概ね質問の意図に沿った答えをしていると思われる。
では、今回の調査結果から日本経済の先行き、生産や所得の動向をどのように見通せばいいのだろうか。まず、この調査での「売上」の計画は全規模合計では1.5%の増加となっている。売り上げるということは、在庫の変動がないとすれば、生産されるということだ。名目での生産は増えると企業は判断している。
その背景にあるものを見ていこう。自社の設備投資額(土地投資額を除く)は機械や建設などの他社の売り上げにつながる。これは9.1%の増加であり、好調と言える。背景には「生産・営業用設備」不足という判断がある。
雇用人員」も不足と判断されており、雇用の拡大が見込まれるし、労働市場の需給の逼迫が進めば賃金の上昇につながるかもしれない。これらは労働者世帯の消費の拡大をもたらすだろう。つまり消費財の売り上げの増加が見込める。なお、新卒採用計画も18年度の4.5%増加に続き、19年度も8.3%の連続増加だ。若年層、あるいは若年者を抱える世帯の将来不安は徐々に解消していくだろう。これも消費拡大の要因だ。
投資、消費が拡大すれば、経済の順調な成長が見込め、これが売り上げの増加につながる。今回の調査で示された企業の判断には整合性がある。
では、「売上」や「生産」が増えても「利益」が増えないと判断している理由は何だろうか。理由の一つは、雇用拡大、賃金上昇による人件費の増加だろう。これは「景気」の悪化につながるものではない。消費の拡大や省力化投資を通じて、景気拡大につながる。問題は、海外発の原材料価格の上昇だ。これは交易条件の悪化を通じて生産一定でも所得が減る要因になる。ここは注意が必要だろう。

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