労働、社会問題

アクセスカウンタ

zoom RSS 連邦

<<   作成日時 : 2005/11/10 19:18   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

政府の大きさ その1」にInoueさんからコメントで質問をいただきました。答えが長くなるので記事にします。

 国の人口規模が大きすぎ、情報コストが大きくなってしまいて、社会的意志決定が不効率になるという理論的な可能性は、確かに存在すると思います。

 しかし、日本の場合、連邦化することによって問題が解決するかどうかは疑問です。

 連邦というと二つのタイプがあると思います。

 一つは元々ある程度歴史と伝統のある独立国、あるいはそれに準じたものがいくつかあり、それが連邦を結成したというものです。具体的にはドイツ、スイス、以前のユーゴスラビアがあります。

 もう一つは、元来はヨーロッパ諸国の植民地であった「州」がいくつか集まって作ったものです。アメリカ合衆国、カナダ、オーストラリアの例があります。以前の南アメリカもそうでした。

 これらの独立国や州は、それぞれ伝統の中で司法、立法、行政、社会慣習、文化を築いており、相当な異質性を持っていました。

 例えば、ドイツであればプロテスタントの国とカトリックの国がありました。スイスはドイツ語、フランス語、イタリア語の州があります。カナダのケベックは言語、法体系が違っています。

 それらが一つの連邦を結成したのですから、その連邦のメンバーの中で国や州毎に差があって当たり前という感覚、コンセンサスがあります。

 仮に日本を分割して、連邦化すれば、どこまでを連邦の権限、つまり連邦内では共通になる部分とし、どこを国や州の独自性を持ったものにするかという判断が必要になります。

 日本のように共通の歴史と伝統、言語、宗教を持ち、一つの国として長くやってきた場合、共通の制度でなくなると言うことに強い抵抗があると思います。民法や刑法が違うというのは論外でしょうし、税制、医療保険、年金制度、義務教育の年限なども共通にという声が圧倒的だと思います。

 このため、新しく作られる国の権限は小さく、せいぜい地方分権のレベルにとどまると思います。

 国の権限が小さければ、国単位で解決できる問題はごくわずかなのに限られてしまいます。ということは、「連邦化で解決する問題はごくわずか」、となるような気がします。

 人気blogランキングでは「社会科学」の29位でした。今日も↓クリックをお願いします。
人気blogランキング

  

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
 お答えいただきありがとうございます。
 連邦化は、政治的意思決定の失敗を部分的なものにできるという利点があります。端的に言えば、財政破綻です。これが国家規模でおこった場合は収拾がつきません。韓国ぐらいならIMFの緊急融資で救えても、世界のGDPの1割を生産する日本だとそうもいきません。
 日本の自治体が破綻した場合、総務省が官僚を送り込んで財政管理団体としてしまいますが、借金は中央政府にツケが回されます。住民はとくに「痛み」がありませんから、自治体の財政を監視しようという気がありません。
 連邦化して、財政も独立させてしまえば(若干の財政移転はあるにしても)、地方が破綻した場合に中央が共倒れにならなくて済みます。
Inoue
2005/11/13 11:45

コメントする help

ニックネーム
本 文
連邦 労働、社会問題/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる