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<<   作成日時 : 2009/11/07 18:27   >>

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今日(2009年11月7日)の東京新聞の社説で、保育基準の緩和の問題が取り上げられています。
「地方分権改革推進委員会の求めに応じ厚生労働省は、保育所設置基準を待機児童の多い都市部に限り一部緩和する考えを示した。だが、暫定措置にすぎない。少子化対策も地方にもっと任せたい。」

ここで言っている「待機児童」というのは、「保育所入所申込書が市区町村に提出され、かつ、入所要件に該当しているものであって、現に保育所に入所していない児童です。保護者が求職中である者や、地方単独事業(いわゆる保育室・保育ママ等)を利用しつつ保育所入所を希望する者についても「待機児童」の対象になりうるのだそうです。

 「分権委は、職員配置数や保育室面積などを定めた厚労省の設置基準について、全国一律の基準では各自治体が地域事情に応じた施策ができないと指摘。地方への権限移譲を求めていた。」「 同基準は乳幼児一人当たりに必要な保育室などの面積が定められている。高地価の都市部では、これが保育所整備のネックとなっている。基準緩和で、認可保育所の受け入れ定員枠が広がり、同時に保育所もつくりやすくなる。」

「認可保育所の受け入れ定員枠が広がり、」とありますが、正確には「自治体の判断で認可保育所の受け入れ定員枠を広げることができるようになり」でしょう。自動的に広がるわけではなく、自治体が決めるのですから。

そして、認可保育所定員枠だけを増やすのと、新たに保育所を作るのとでは、かなり意味合いが違います。前者だけなら要するに保育所に乳幼児を詰め込んで、待機児童の問題を解決することになります。ついでに言えば、基準を緩和して、
これまで国の基準を満たしていなかった認可外保育施設(「保育所、幼稚園、事業所内保育施設」参照)を「認可保育所だ」とすれば、それだけで待機児童は減ります。認可保育所に入所していることになるからです。

「さらに設置基準を地方に任せるだけでは、保育所は増えない。低い給与など待遇の悪さから保育士が足りず、待遇改善し魅力ある職場にする必要がある。
 日本の設置基準は欧州各国に比べて低い。その基準をさらに緩和すれば、子供の詰め込みなどで保育の質が下がる懸念もある。自治体が地方の事情に合わせた基準をつくる以上、保育士を確保し質を保ちながら保育所整備を進める責任を負うべきだ。
 一方、自治体は財源問題を抱える。公立保育所の運営費など国から地方に渡っていた財源が二〇〇四年度から、一般財源化された。財政状況が厳しいおり、他の施策を優先させ保育所整備に財源を回さない自治体もあるだろう。」
 
どちらが選ばれるか、興味のあるところです。端的にいえば、地方自治体が保育所整備に資金を投入するかどうかは、地方の政治によって決まります。地方政治で保育所に入っている子どもが発言力を持つことはありません。親の力です。

多少気になるのは、親の力が十分に強ければ、今まででも保育所整備に資金が投入されていたはずではないか、保育所整備に資金が投入されてこなかった地域というのは親の力が弱いところなのではなかろうか、そこで基準を緩和すると、詰め込みという方策が選ばれるのではないかということです。

これについては、公立保育所の運営費などが一般財源化されたあと、その財源が保育所に使われているかどうかが、参考になるでしょう。これについては報道されていないようですが。

ともかく、規制緩和だけですべての問題が解決するわけではありません。地域の政治のレベルで親の努力が必要です。働いている方が多いでしょうから、お忙しいでしょうけれど。

「待機児童」のデータはここにあります。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/09/h0907-2c.html
これを見ると面白いことが分かります。
政令指定都市のうち、北九州市では定員が利用児童数を上回っていて、待機児童はゼロです。

新潟市と岡山市は定員を超す利用児童数がいますが、待機児童はゼロです。この二つの市について、(利用児童数+待機児童数)÷定員を計算してみました。新潟市は、100.5%、岡山市は101.9%です。定員を上回る入所を認めることで待機児童を解消していると読めます。

横浜市、静岡市、名古屋市、大阪市、広島市では利用児童が定員を下回っているのに待機児童がいます。地域的偏在が大きいのでしょう。これらについては定員再配置という方策があるのかもしれません。ただ、合併によって政令指定都市になった場合など、地域の利害対立でいろいろ不都合があるかもしれません。

他の都市についても計算してみました。
札幌市   107%
仙台市   113%
さいたま市 106%
千葉市   109%
横浜市   103%
川崎市   111%
浜松市   107%
京都市   107%
堺市    112%
神戸市   104%
福岡市   107%
20%ぐらい緩和すれば、それだけでかなり待機児童を減らせるでしょう。

もちろん、さらに入所希望者が出てくるという可能性はありますが。

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